2022年07月19日

◆本の表紙を見た兄弟の反応

図書館で借りた本。
『アラン・オーストンの標本ラベル  幕末から明治、海を渡ったニッポンの動物たち』

本の表紙を見た兄弟の反応

著者は日本人のモグラ研究者である川田伸一郎さん。

その著者が、国内外の研究所や博物館などに保管されているモグラの標本を
調べているうちに、アラン・オーストンという人物に興味を抱き始める、
ごく大まかに言うと、そういう話。

野鳥観察マニアの我が家の息子たちも
いつか標本ラベルなどに興味をもつ時が
来るかもしれないなと思い、
少しだけ本の内容を紹介してみようと、
最初のページを読み上げてみた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アラン・オーストン。

明治の横浜で貿易会社を営み、
標本商としても活躍した
この英国人の功績を知る人は
どのくらいいるだろうか。

彼はひとつに、世にも珍しい深海のサメ
ミツクリザメの学名にその名を刻み、
ひとつに、奄美の美麗な鳥
ルリカケスの再発見に貢献し、
ひとつに、幻の絶滅海獣ニホンアシカの標本を
イギリスの大英博物館にもたらし、
まだ世界にしられていなかった
極東アジアの魅惑的な動物たちを
欧米諸国へ発信し続けた。

(以下、略)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

上の文章中には
ルリカケスという珍しい鳥の名前も登場するし、
鳥以外にも、ミツクリザメという深海生物の名前
(=息子達にとってはお馴染みのもの)も出てくるので
大人向けのちょっと難しい内容の本だけど、
息子たちも少しは関心を持つだろう、と思っていたら、
こちらの予想を越える反応が返ってきた。


本の表紙の絵を興味深そうに眺める兄と弟。
アラン・オーストンの帽子の右上辺りに描かれた
オレンジ色の小さな鳥の絵が目に留まると
兄の方はすぐさま
「これ、オーストンヤマガラっていう鳥だよ」と言い、
さらに、背表紙のツバメらしき絵を指して
「こっちは、オーストンウミツバメ」
と言って、手元にある図鑑をめくり始めた。
数秒後に、「ほら、これ」と言って、
自分の図鑑の中から、
オーストンウミツバメの写真が
載っているページを開いて見せてくれた。

弟も負けじと、
「じゃあ、これはオーストンアカゲラか」
背表紙のキツツキの絵を見ながら言う。


日頃から鳥の図鑑をじっくり見ている子どもには、
オーストン、という言葉を聞いただけで、
ピンと来るものが いっぱいあるらしい。


後日、『フィールド図鑑 日本の野鳥』という図鑑の
索引ページで確認してみるとたしかに、
オーストンウミツバメ
オーストンアカゲラ
オーストンヤマガラ
の名前が記載されていた。

教えたつもりが、逆に こちらがいろいろ教えられて
びっくりしました。





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Posted by やまやま at 20:00│Comments(0)うちの子どもたち
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